築年数が古い家…そのまま売るべき?それとも解体がベスト?~その1:そのまま売るときのポイント

中古住宅とはいえ、少しでも新しい家が欲しいという買主は多いですよね。そのため、築年数が数十年にもおよぶ古い家の売却では、「ボロボロの住宅は解体しなきゃ売れないのでは?」という点について気になるのではないでしょうか。

しかし、取り壊しにもお金がかかるため、そのまま売るべきか解体した方がいいのかが迷いどころ。今回は、「そのまま売ったパターン」のメリットやデメリットについて考えてみましょう。

◆古い家を解体せずに売るとこんなメリットが…!

相続などで受け継いだ実家を「古家付き土地」として売り出す人もいます。実は、買う人によっては更地よりも古家付きの方がいいパターンもあるのだとか。

それでは、築年数が長く経過した家を解体しないで売るメリットについて考えてみましょう。

◎固定資産税の問題

解体すればすぐに売却できるかというと、そうとも言い切れませんよね。なかには、「解体してからずっと売れない…」ということもあるでしょう。その間も、固定資産税の負担は続きますが、建物がなくなると税金の緩和措置がなくなります。

つまり、金額がアップした状態で売れるまで税金負担をしなければなりません。古家がついていれば、税金が安いままです。

◎買主にとって都合がよいケースも

売主にとって「壊すしかないだろう」と思える古い家でも、「リノベーションして是非住みたい」と考える人も。

近年は、古民家のリノベーションで新たな価値を生み出した家づくりが流行っています。そんなリノベ目的の人には、古くてもじゅうぶんに魅力がある住まいです。

また、解体して新築する前提で土地探しをしている人にとって、「新居のイメージがしやすい」というメリットがあります。室内の日当たりや部屋からの眺望など、古家のなかから体感できると売りやすくなるかもしれません。

◆古家付きでの売却はデメリットもあり

一方のデメリットについてチェックです。

◎解体費用の分を値引きしなければいけない

買主側で解体をするため、「その分安く売ってほしい」と打診されるケースが多いかと思います。値引きを渋っていると、そのうち売れなくなるかもしれません。

◎売却したあとに責任問題が起こるケースもある

建物が建っている状態で売るので、「良い土地」なのか「問題がある土地」なのかが確認できませんよね。売却した後に買主側で解体すると、地中に何かが埋まっていると「撤去費」という名目で費用を負担、責任を負う必要があります。

特に、かなり築年数が古い家であれば、そのリスクも高まりそうです。

◆まとめ

今回は、古い家をそのまま「古家付き土地」として売却するときのメリット・デメリットについてお伝えしました。そのまま売るのは手間がなくて売りやすそうにも思えますが、地中埋設物の問題も理解しておかなければなりません。メリット・デメリットは、しっかり把握しておきましょう。

次回は、解体して売るパターンについてお伝えしていきます。