【不動産購入】中古住宅や土地購入で確認しておきたい「境界」とは?

家を買ったら、トラブルに巻き込まれることなく、穏やかに暮らしたいですよね。しかし、土地の境界が原因でご近所トラブルに発展するケースも少なくありません。

ふだんは「隣地との境界はどこか?」については気に留めることはありませんが、購入時にはしっかり確認しておきたいものです。

◆土地の境界でトラブルになるケースとは?

境界トラブルは、数センチはみ出している程度でも起こりやすいです。

昔からある土地は、両者の合意のもと境界を中心線として塀を設置していることもありますが、片方が勝手に設置して隣地にはみ出しているケースもあります。また、下にばかり目がいきますが、上部を見ると屋根が隣地にはみ出していることも…。

古い土地の場合、ご近所さんとの関係をこじらせたくなく、「数センチ程度だし」とはみ出されている方が敢えて言わずに我慢している可能性もあります。しかし、新たな買主が登場したことをきっかけに「はみ出している」と言いだすかもしれません。

今後、気まずい雰囲気で暮らしていくのは苦痛ですよね。購入前には、しっかりと確認しておくことが大事でしょう。

◆購入時に確認しておきたいこととは?

そもそも、不動産売却のときには、隣地とのトラブルについて伝える義務があるもの。知らないまま購入すれば、買主にとって不利益となってしまうからです。そのため、まずはトラブルがないのか…?を確認することが大事です。今現在、なんのトラブルがなくても境界を曖昧なまま購入するのはNG。しっかりと隣地との境目を確認しましょう。

  • ◎境界標とは?
  • 隣地との境を区別するためには、「ここまでが自分の所有」という線があると分かりやすいですが、線を引くわけにはいかないものですよね。そこで目印になるのが、境界標です。

    境界標には、いくつかの種類があります。おそらく、多くの人が目にしたことがある境界標は、上部が赤く塗られた「コンクリート杭」でしょう。また、安価な「プラスチック杭」、ステンレスや真鍮などの「金属標」などもよく見かけるかと思います。境界標を結んだラインが隣地との境界と考えましょう。地積測量図があれば、境界標の位置と照らし合わせながら確認するといいですね。

  • ◎境界標がなければ土地測量をお願いする
  • 比較的新しい分譲住宅などの場合、境界標もしっかり確認でき、トラブルが起きるケースは少ないもの。ただ、古くから存在する中古住宅や土地を購入するときには、注意しなければなりません。境界標が土に埋まっていたり見当たらないことも。それでも特に問題なく暮らしているケースもありますが、将来的にトラブルになりかねません。

隣地の持ち主が立ち会い、土地家屋調査士による測量をしたうえで境界標が設置されるのが理想です。費用がかかるので難色を示す売主もいるかもしれませんが、仲介の不動産会社を通じて依頼すると良いでしょう。

◆まとめ

今後、トラブルとならないためには、隣地との境界確認をすることが重要です。今まで揉めていなかったから多少曖昧でもいいだろうと考えるのはNG。なかには「前の所有者には言いづらかったけど…!」と、構造物の境界問題を掲げてくるケースもあります。

住まいが快適でも近隣トラブルで憂鬱になると住み心地は悪いですよね。境界が不明瞭な土地の購入は、慎重に検討していきましょう。